ブログ
歯科コラム
年齢別に解説!子どもの歯磨き習慣を身につけよう
「うちの子が歯磨きを嫌がって困っている」「そもそも何歳から歯磨きを始めたらいいの?」と、子どもの歯磨きについて悩む親は少なくありません。乳歯は永久歯の土台となる大切な歯ですが、まだ小さな子どもにどうやって歯磨きを習慣化させるかは難しい課題です。歯磨きを始めるタイミングや正しい方法を知ることが、子どもの歯を虫歯から守るための第一歩になります。この記事では、子どもの成長に合わせた歯磨き方法や嫌がる時の対策を解説します。親子で楽しく続けられる歯磨き習慣を、一緒に身につけましょう。
目次
- 乳歯の生え始める時期と歯磨きの重要性
- いつから始める?子どもの歯磨きの適切なタイミング
- 年齢別に解説!0歳から2歳の歯磨き方法
- 子どもが歯磨きを嫌がるときの対処法と工夫
- まとめ・歯磨き習慣を身につけるために親ができること
乳歯の生え始める時期と歯磨きの重要性
乳歯は生後6か月頃から少しずつ生え始めます。一般的に最初は下の前歯から生え、次に上の前歯が顔を出します。乳歯が生え始めると、歯磨きを意識し始めるタイミングです。「乳歯はどうせ生え変わる」と考えがちですが、実は乳歯もとても重要な役割を持っています。乳歯には、食べ物を噛む力を育てたり、発音の練習を支えたりするだけでなく、後から生えてくる永久歯の位置を整える役割もあります。そのため、乳歯を健康に保つことが、永久歯の健康を守るためにも必要です。また、乳歯の虫歯は痛みや食事のトラブルの原因にもなりやすく、早期からのケアが求められます。
いつから始める?子どもの歯磨きの適切なタイミング
子どもの歯磨きを始めるタイミングは、乳歯が生え始める生後6か月頃が目安です。最初の歯が生えてきたら、口の中を清潔に保つ習慣を少しずつ始めましょう。まずは柔らかいガーゼを使って、歯や歯ぐきを優しく拭くところからスタートするのが良いでしょう。また、習慣化するためには毎日のケアが重要です。最初は嫌がることもありますが、遊び感覚で短い時間から始めると、歯磨きを少しずつ受け入れやすくなります。早い時期から少しずつ慣らしていくことで、子どもが嫌がらずに続けられる習慣を身につけましょう。
お口の中はとても敏感な部分です!急に奥の方まで触られても嫌がります。大きくなるのを待ってから触っても嫌がられるままでしょう。ただし毎日練習をして慣らしていけば敏感さも減って、不快感もなく歯磨きが出来るようになります。最初はできなくても大丈夫!練習期間だと思って気長にやっていきましょう。
いろいろなものを食べて虫歯のリスクのあがる2~3歳までに歯磨きがしっかりできるようにしておくことが重要です。
年齢別に解説!0歳から2歳の歯磨き方法
子どもが0歳から2歳の間に乳歯が生え揃い始めますが、この時期から少しずつ歯磨きの習慣を取り入れていくことが大切です。それぞれのステップで、年齢に合った方法で進めることで、子どもも無理なく慣れることができます。ここでは、生後0~6か月から2歳まで、4つのステップで歯磨き方法をご紹介します。
ステップ1:生後0~6か月
生まれたばかりの赤ちゃんはまだ歯が生えていないことがほとんどですが、歯磨き習慣の準備を始めることができます。口の中を清潔に保つために、ガーゼや清潔な布をぬるま湯で湿らせ、赤ちゃんの歯ぐきを優しく拭いてあげましょう。これにより、口の中に触れることに慣れ、今後の歯磨きへの抵抗感を少なくすることが期待できます。赤ちゃんにとってもリラックスできる時間に行うと、親子で楽しくケアを始めるきっかけとなります。
ステップ2:生後6~12か月
この時期になると、下の前歯が少しずつ生え始める赤ちゃんが多くなります。歯が生え始めたら、ガーゼで拭くだけでなく、シリコン製の指サック型歯ブラシや、柔らかい子ども用の歯ブラシを使って歯を軽く磨く習慣を始めましょう。1日1回、食後やお風呂上がりなどのタイミングで行うと良いでしょう。この時期はまだ歯が少ないため、磨く時間は短めで構いません。赤ちゃんが嫌がる場合は無理に続けず、再挑戦することで歯磨きに少しずつ慣れさせていきます。
ステップ3:生後12~18か月
1歳を過ぎると、徐々に歯が増えていきます。前歯に加えて奥歯が生え始める子どもも増えてくるため、毎日の歯磨きが重要です。子ども用の柔らかい歯ブラシを使い、歯の表面や歯ぐきを優しく磨いてあげましょう。また、この頃から「歯磨きは毎日するもの」と習慣化を意識すると良いでしょう。できれば朝晩の2回を目安に磨いてあげるのがおすすめです。また、親子で一緒に鏡の前で磨いたり、楽しみながら歯磨きをする工夫も取り入れると、子どもが歯磨きを嫌がりにくくなります。
ステップ4:生後18か月~2歳
1歳半を過ぎると、ほとんどの乳歯が生え揃ってくる時期です。奥歯も含め、しっかり磨いてあげることが大切になります。1日2回、朝と夜の歯磨きが基本の習慣となるように心がけましょう。歯ブラシは柔らかめの子ども用で、親が優しくサポートしながら磨いていきます。この時期になると、自分で歯ブラシを持ってみたがる子どもも多くなりますので、遊び感覚で少しずつ自分で磨かせてみても良いでしょう。仕上げ磨きは必ず行い、磨き残しがないように確認してください。
まとめ
0歳から2歳までの間は、子どもの成長に合わせた歯磨き方法を少しずつ取り入れていくことがポイントです。早い段階で口の中を触れることに慣れさせ、無理のないペースで歯磨き習慣を身につけていくことで、子どもが歯磨きを嫌がらずに受け入れる土台が作られます。
また、親や家族が歯磨きをしている姿を見せるのが一番です。朝と夜には一緒に歯磨きをする時間を設けると、自然と子どもも歯磨きをするようになるでしょう。親の歯磨き時間が短いと、子どもの歯磨きも短い傾向にあります。
子どもが歯磨きを嫌がるときの対処法と工夫
歯磨きを嫌がる子どもは多く、親にとっても大きな悩みのひとつです。無理に歯磨きを続けると、子どもがさらに拒否感を強めてしまうこともあります。そこで、歯磨きを楽しい時間にする工夫を取り入れましょう。たとえば、子どもの好きなキャラクターの歯ブラシや歯磨き粉を使ったり、鏡の前で一緒に磨く「まねっこ磨き」を取り入れると、楽しい気持ちで歯磨きに取り組めます。
最初は口の周りを触ることだけを練習したり、また短い時間から始めて少しずつ延ばしたり、歯磨き後に小さな褒め言葉をかけることで「頑張った」という達成感を与えるのも効果的です。
大きくなってきたら、歯磨きアプリ等を使ってゲーム感覚で歯磨きすることもできます。また歯磨きのご褒美にキシリトールのグミやタブレットを与える方法もあります。
歯磨きは毎日必要な習慣ですから、焦らず徐々に慣れさせることが大切です。
まとめ・歯磨き習慣を身につけるために親ができること
子どもの歯磨き習慣を身につけるためには、親のサポートが欠かせません。まず、歯磨きの大切さを日常生活の中で繰り返し伝え、子どもにとって「当たり前のこと」として根付かせることが重要です。始めたばかりの頃は、親が一緒に磨いてあげることで、正しい方法を教えながら楽しい時間にすることができます。お子さんが成長するにつれて、少しずつ自分で磨く時間を増やし、最終的には自分でできるように導いていきましょう。
さらに、歯磨きを楽しむための工夫も大切です。好きなキャラクターの歯ブラシや、音楽をかけてリズムに乗りながら磨くなど、楽しみながら習慣を身につけさせる方法が効果的です。加えて、歯磨き後に小さなご褒美を用意することで、達成感を感じさせてあげることも有効です。親が一緒になって取り組むことで、子どもは自然に歯磨きが好きになり、健康な歯を育てることがでるでしょう。